2017年8月29日と9月15日に、北朝鮮のミサイル発射による「Jアラート」が地王北や北関東、北海道で鳴りました。
幸い今回は大事には至りませんでしたが、次に鳴ったらどうすれば良いのでしょうか?
限られた時間で、できることを考えてみましょう。
最初に「なんの警報で鳴っているのか」を確かめましょう。
津波であれば、高台に逃げる必要があります。
しかし、ミサイルなら地下室に逃げる必要があります。
これから先は、主にミサイル発射でJアラートが鳴った時の対象方について解説します。
2017年8月のミサイル発射の時は、ミサイルが日本の上空を通過するまで4分の猶予がありました。
「たった4分で何ができるの?」と諦めてしまうのはまだ早いです。
4分あれば、一人で身の軽い人は結構遠くまで走れるものです。
家の中でも、スマホを引っ掴んで少しでも安全な場所へ逃げる、の退避行動は3〜4分あれば意外とできます。
一度ストップウォッチで測って、4分で何ができるかを練習してみましょう。
できる行動が思いの外たくさんあることがわかると思います。
事前にヘルメットなどの防災用品を用意していれば、すぐに持って退避できるのでなお良いです。
決めておいた退避場所があるなら、その近くにいつも置いておきましょう。
もしミサイルが飛んできて直撃した場合、もっとも気をつけなければならないのは爆風です。
その爆風で飛んだガラスや家具、壁などの破片が直撃することが最も命に関わるのです。
逆に言えば、「爆風を避ける」というのを避難行動の最優先にして動くことが大事です。
実際、広島の原爆でも偶然鉄筋コンクリート柱の影に居たり、丈夫な建物の地下に居たおかげで、爆心地から1km以内に居てもほぼ無事で生き延び、その後数十年元気で居たという方々は少なくないのです。
そして「爆弾が炸裂した時の閃光を肉眼で見ないようにする」というのも基本です。
大丈夫だとわかるまで、頭を上げないように、窓の方に目をやらないようにするのが原則と思ってください。
自宅にいるときはどうしたらいいの?うちに地下室なんかないし!という人もできるだけのことはしましょう。
まず、家の中でできることは「なるべく窓やガラスから遠ざかる」ことにつきます。
ミサイルの爆風でガラスが吹き飛んだとき、大怪我をしたり命に関わる可能性が上がるからです。
余裕が少しでもあれば、窓のカーテンは閉めましょう。
レースのカーテンだけではなく、厚いカーテンも締めるのが大事です。
家の中で、窓のない場所や窓の小さい場所に退避し、しゃがみましょう。
押入れに潜って布団や毛布を頭からかぶるだけでも違います。
押入れの他には、ウォークインクローゼットや、人が入れるほど大きな靴箱があればそこでも構いません。
破片の直撃を避けることが何より大事なのです。
ワンルームマンションの場合、マンションの敷地に退避場所がないならまずは自分のお部屋の風呂場です。
浴槽の中にはいれば、さらに体をガードできる確率が上がります。
ヘルメットをかぶれるならそうしましょう。
あらかじめ「Jアラートが鳴ったらどこの部屋へいく」というのを決めて、なんども練習しておきましょう。
特に要介護者や小さなお子様のいるご家庭だと、練習の有無でスムーズに動けるかは大きな差が付いてきます。
ペットのいるおうちも、すぐに何かあったら捕まえてキャリーケースに入れる訓練をしておきましょう。
通常の災害時に備えた訓練としても役立ちます。
スマホかラジオは極力持って行きましょう。
ミサイルが何事もなく通過したか、続報はどうなっているかがわかります。
外出しているとき、アラートが鳴った場合も心構えが大事です。
地下鉄の駅や、鉄筋コンクリートの商業ビルの地下があればそちらに行きましょう。
建物の中にいるときは、自宅同様「とにかくガラスからは離れる」ことを優先して動きましょう。
地下に行くのが間に合わなければ、デパートやオフィスビルの屋内階段の踊り場なども次善の策です。
広い畑や田んぼ、グラウンドなどの平地を歩いていたりしていて、何も遮るものがない場所でしたらとにかく伏せるしかありません。
多少なりとも、爆風で吹き飛ぶものからの直撃を減らせるからです。
その際、目をつぶり頭をガードし、口は開けましょう。
風圧で鼓膜が破けたりする危険性を下げるためです。田んぼの近くや道路沿いで、溝があるならそちらに入るのがベターです。
時間がわずかでもあるなら、壊れそうな木造の空き家やプレハブ、電柱からは離れましょう。
車には燃料が積んでありますので、ミサイルが落ちれば炎上する危険がありますので中にいてはいけません。
停められる場所に早く停め、できるだけ車から離れてから伏せましょう。
アラートの解除アナウンスがされるまで、避難姿勢をキープしましょう。
その情報を随時取るためにも、スマホかラジオを避難時にできれば持っておきましょう。
災害時に便利なラジオ
北朝鮮からのミサイルでしたら、10数分以内くらいでどこに落ちたかはっきりし、通過したら「通過しました」とアナウンスされます。
日本列島を通過したらとりあえず一安心です。
大丈夫な場所に落ちたら随時解除されますので、そうしたら安心して日常に戻りましょう。
もし日本の陸地や近海に着弾してしまった時は、今いる建物がすぐ崩れそうでなければすぐに出ないで止まり、様子を確認しましょう。
万一細菌兵器、化学兵器、核が搭載されていた場合、すぐに外に出ると大きく被害を受けます。
特に核が搭載されていた場合、投下当日は放射線量が高いので外に出てはいけません。
一番線量の高い時期をやり過ごせるか否かで被害の程度が大きく変わります。
一番線量の高い時期をやり過ごせるか否かで被害の程度が大きく変わります。
窓が割れていなければアナウンスがあるまで絶対に開けないようにして、続報や救助が来るのを待ちましょう。